インテリアは奥様の思いを実現/美瑛町
家族構成 ご両親+夫婦+子供3名
ワンフロア60坪を超える総2階の大きな二世帯住宅。
今回は2階にお住まいの若いご夫婦からのリノベーションのご依頼でした。
共用型二世帯住宅から独立型二世帯住宅への変更です。
以前は玄関が共用で、ホール内の階段によって2階居住部分と行き来する形でした。
長い月日の中お子様が増え、そして成長していくにつれ、お互いの世帯が快適に暮らすために玄関の分離を考えはじめたそうです。
それもそのはず。現在お子様は3歳女の子、6歳・9歳男の子の3人。まさにわんぱく盛りです(笑)
玄関にはたくさんの靴、しかも泥んこになって帰ってくるのです。
さあ、独立型二世帯住宅へのリフォーム計画がはじまりました。
まずは1番の希望である独立した玄関を外階段で2階に作ります。
そして1~2階をつないでいた階段を階段室に変更し、生活音もシャットアウトしました。
これにより、二世帯住宅ならではの繋がりは確保しつつ両世帯が気兼ねなく快適に暮らせる環境になります。
こんな感じで始まったリフォーム計画でしたが、具体的に考え始めるとマイホームへの思いの分だけ「もっとこうしたい」「こんなデザインが好き!」とご要望が溢れてきます。
特にご夫婦揃ってインテリアやDIYに関心が高かったこともあって、時間ができるたびにネットや雑誌、口コミなどで情報を集め勉強していたそうです。
最終的にはワンフロアのおよそ半分、リビングをはじめとした家族の共用スペースを中心に、まるっとリノベーションすることに!!
生活動線を統一することによって生まれたスペースを有効活用し、リビングを広げ家族がよりくつろげる空間に、そしてファミリークローゼットや子供たちの遊びスペースにもなる通路兼用納戸も新たに作りました。
ご夫婦の寝室からトイレまでの距離など動線上の不満を解消し、各部屋とホールの境目のドアを減らしたことで開放感が増し、家族の気配も近くに感じられるようになりました。
インテリアは奥様の思いを実現
インテリアはフロアやキッチンなど木目をふんだんに使ったウッディな雰囲気に、奥様お気に入りのアンティークやモロッコのテイストを随所に利かせとてもオシャレにまとめています。
アーチ形のR開口やアクセントクロスを効かせたニッチなど流行の要素もしっかり取り入れています。
それぞれに特徴ある照明器具も、すべて奥様がネットでお取り寄せ。
とにかくお客様の強い想い、情熱を感じるリノベーションでした。
さて、今回のリノベーションで理想の住まいを実現したお客様ですが、実は14年前に新築したお住まいのリノベーションでした。
2度の家づくりを経験して言えること。
「とにかく要望を言わないと思い通りのものはできない。建築会社さんに任せきりではなく自分なりにネットや雑誌などからも情報を集め、やりたいことのイメージを納得いくまでしっかり伝え共有する努力はしたほうがいい。」
これから家づくりをする人達へのメッセージとしてお話しして下さいました。
新築した時ももちろん満足していたそうですが、2度目を経験し振り返るとこうした反省点があったようです。
あとは「可能な限りちょこちょこ現場に足を運ぶことをおすすめします」とも。
進捗を見ながら追加で浮かんだアイデアを反映させたり、イメージしていたものと少し違ったかも・・・という場合もまだ変更できたりすることがあるからとのことです。
経験者様ならではのためになるアドバイスですね。
14年経っても断熱性能は劣化なし
余談ですが、今回のお宅は14年前に建てた『FPの家』。
業界トップクラスの高性能断熱ウレタンパネルを使用しているので、まったく劣化がなくそのまま再利用できました。
そして今後も断熱改修の必要はなさそうです。
さすが壁内無結露50年保証のパネルです。
リノベーション工事は通常断熱改修も含むので大きな費用がかかりますが、今回はFPの家であったおかげで断熱改修等の必要がなく、デザインや使い勝手重視でコストを抑えて実現することができました。
もともと高断熱・高気密だったので暖房は真冬でも「弱」で足りていたそうですが、今回の工事で間仕切りが減ったので、さらなるエコを目指して暖房機器の台数を減らす検討もはじめていらっしゃいました。
マイホームを考える時には、建築時の費用だけでなく月々の光熱費や将来的な改修費用なども考えて判断するというのはポイントかもしれませんね。
【キッチン】
木目のアイランドキッチンを中心にしたキッチンスペース。
スツールを置いたらカウンターテーブルとしても使えます。朝が早いご主人がさっと朝食を済ませられるようにとこちらのデザインを採用しました。
背面のクロスは奥様が大好きなスヌーピー柄なのです♪
キャラクターものだってシンプルカラーを選べばインテリアにもすっと馴染みオシャレにまとまります。
ダイニングの照明は一つひとつ選んだ3つのペンダントライトで。
たまに配置を変えてみたり、いずれ飽きたら別の物に変えたりと変化を楽しめるようにしました。
明るく開放的なキッチンで、たくさんのお気に入りに囲まれながら料理をするのは本当に気持ちがよさそうです。
(余談ですがキッチンからリビングの大窓を通じて見える景色がこれまた最高なのです!)
【玄関】
今回のリノベーションで奥様が一番こだわったお気に入りの場所、玄関です。
ウォークスルーのシューズクロークをつくり、来客用玄関と日常使いの玄関、2つの動線をカバーします。
農作業から泥だらけで戻ってきても、汚れたものはクローク内で脱ぎ、手を洗ってから室内へ入れるように工夫されています。
そして、注目はなんといってもこの手洗いスペース!
なんと奥様お手製なんです!アンティークのミシンの一部と洗面ボウルをネットで取り寄せ、コメリで購入した板に加工して作ったそうです。
趣味とは仰っていますがプロ級ですよね!手洗いスペースのタイル調クロスやシューズクローク内のアクセントクロス、梁に見せるための木目調クロスなど、ここでもクロス使いにセンスが光ります。
【書斎】
ご主人様の書斎とホールの境目は、ドアを付けずにR開口でゾーニング。オープンな雰囲気を持ちながら適度にプライベート感覚もある絶妙な設計になっています。
以前の書斎は完全な個室でしたが、そうなると不思議なもので自然と足は遠のき使用頻度は少なくなっていたそうです。
最終的には物置部屋になっていたと仰っていました(笑)
きっとご家族の気配も感じられる“適度な”プライベート感が良いのでしょうね。
アクセントウォールや飾り窓、ご主人様がDIYで廃材にオイルステインを塗って造った梁などコンパクトなスペースながらもこだわりがいっぱい詰まっています。
お時間ができた時に、今回の工事で出た廃材をリメイクしてデスクを造ると張り切っていらっしゃいました☺